「貴方は……拓未くんは、一体何を抱え込んでいるんですか?」
あたしは真っ直ぐ拓未くんを見つめると、
拓未くんはあたしを数秒見つめた後、
俯いてしまった。
「あっ、ごめんなさい!あたし、何言ってるんだろ……関係無いのにすみません。それに、もし違ったらあたし……」
「初めてだよ」
「え?」
俯いていた顔が、
あたしの方に向けられる。
「悲しそうな顔してるなんて、初めて言われたよ」
「ごめんなさい、あたし勝手に何か色々言っちゃって……ただのあたしの勘違いですよねっすみません。さっきあたしが言った事忘れてくだ……」
「俺、ずっと孤独だった」
拓未くんがあたしの言葉を遮るようにそう言った。
「孤独……?」
「じゃあさ、今から俺のどーでも良い話して良い?」
「……うん」
あたしは頷いて、
拓未くんの前のイスに座った。
拓未くんは、あたしが座ってから
少しあたしの顔を見つめた後、話し始めた。

