「浩史くん…」 ・・・が持ってるんだよね、私のカバン。 「浩史くんがどうかした?」 私の小さなつぶやきについて気づいた翔平が首を傾げながらしゃがんだ。 「…カバン。浩史くんでしょ?持ってるの」 「カバン?…仁奈のならここだけど」 「え?」 そう言って翔平のカバンから出てきたのは私の小さなカバンだった。 …なんで翔平はカバンは持ってて携帯だけ浩史くんに預けてるんだろ…?