翔平は自分のかばんと私のかばんを肩にかけて私の方を向く。 そして座っている私に手を差し伸べてきた。 「ありがとう」 その手をとってベッドから私は立ち上がる。 「先、自転車のところで待ってて 顔洗ってくるから」 「うん」 翔平はそのままダダダっと大きな音を立てて走って階段を降りていった。 私も部屋の中を少し見回してから窓を閉めて翔平のあとを追うように階段を降りた。