「ま、
まって!七虹…!!」

「へ?」

ぎゅ、と掴まれた腕を、
七虹は俺の顔と、交互に見つめた。

「ん?何かあった?」

キョトンと小首をかしげる。

先ほどまでのの堅い決意とは裏腹に、
徐々に、また胸の高鳴りが治まらなくなる。

「あ、あの……さ…」

「うん?」

俺は今、
何をしようとしているのか。
自分でも分からなくなる。

七虹を引き留めて……

告白でも、しようと…?

続く沈黙の中、七虹はゆったりした雰囲気で、俺の次の言葉を待つ。

一方俺は、
冷や汗を流しながら、言葉を選ぶ。

どうする気だよ、俺…!!

「その……」

「?」

「す、っ」

「…?」

はぁ、と息を吐く。

もうこの際、良いなら良い、駄目なら駄目、だ。

そう、開き直って、もう一度七虹を正面から見つめる。
さっきのため息で、俺の様子が変だと気付いた七虹は、
「大丈夫?」と、少しだけ、俺に近寄った。

ドクン、と心臓が高鳴り始める。

俺はその音に負けないくらいの声量で、