そうしているうちに、時間は過ぎていった。 「ねぇ、100%のキセキってどういう意味?」 帰り道にそう聞くと、修太郎くんは驚いた顔をする。 「まだ覚えてたのか」 「うん」 修太郎くんは笑う。 よく笑う人だ。 「これね、あん時なんか悔しかったからキセキに100%つけただけ」 修太郎くんはそう言ってニシシと笑う。 なんて人だ。 適当に言った言葉に、私は10年間も救われてきたのか。