『なのに、桜様を困らせてしまい
私に生きる価値などありませんっ……!』
「いや、そこまでは言ってない
あなたは自分の好きに生きればいいじゃない」
『……桜様!!』
急に彼が私の手を握りしめる
から変にドキドキしてしまった
「なっ、何を……」
『やはり桜様は私が想像して
いた以上に優しいお方で
いらっしゃいます
さあお部屋に参りましょう、
桜様』
「ちょっと待って、
まさかあなたも私と同じ部屋なの!?」
『はい、私は桜様の執事ですから
常にお側にいて桜様のお世話を致します』
「だから、私にそんなものは
いらないと……」
『ですが、先ほど桜様は許してくださいましたよね?
“自分の好きに生きればいい”と』

