――それなのに、



「何でここにいるのよ!」





私の目の前には私の執事だと
名乗る四月一日(ワタヌキ)くんが
立っている



『おはようございます、桜様』



「昨日も言ったけど、
私に執事なんて不要よ!

自分の事くらい、自分で
できる……


って、そんな悲しい目で
見ないでよ!」



『しかし、私には桜様のお世話をする以外に何もできません』


「自分の好きな事をしなさいよ」


『それでは桜様のお世話を「それ以外でね!!」』










――何で朝からこんなにややこしい事になっているのか、





それは昨日に遡ります