呼吸が整ってきた時に
周りを見ると、
そこは私が小さい頃に
よく来ていた公園だった
家にも学校にも居場所が
なくていつも逃げるように
この公園に来ていた
どうして彼がこの場所を
――いや、ただの偶然だろうか
私がそっと彼を見上げたら
今にも泣き出しそうな顔を
していた
「なっ……!!」
『申し訳ございません……!
駐車場の事に引き続き、
二度も桜様を危険な目に
遭わせてしまい
私は執事、いいえ、人として
失格です』
「いや、そこまで言ってない
……!?」
いきなり彼が私の手を握りしめ地面に膝まづく

