――そして今に至る。
「はぁ……、」
何で私がこんな目に。
『桜様、朝食はいかがなさい
ますか?』
昨日、買い出しに行ってないから食材が何もない
「今日はラウンジでとるから
ついて来なくていいわよ」
『いいえ、桜様のお手を
煩わせるわけにはまいりません』
「だから、私にはそんなの……」
私が言い終わらない内に
彼は既にエレベーターの前に
行っていた
『桜様、エレベーターが
着きましたよ』
「……」
私は無言でエレベーターに
乗った
――この人は本当に変わってる
どうしてこんな私の側に
いたがるのだろう
私が氏原家の者だから?
それとも――……

