溺愛男子


「…朝ご飯をですか?」

「そうよ?」

「…朝ご飯……」



 今度は何が珍しいのだろうか。




 杏里の行動はいちいち面白い。




 フォークを手に取ってトマトを指した。



「わ、久しぶりに見た…」

「プチトマトだけど…」

「うん。中学校の時に友達からもらったことがあるの!」



 嬉しそうに笑った杏里は口に運んだ。



 おいしいとまた笑顔になる。





 親父と母さんはもう食い終わったみたいだ。



 親父の会社の準備を2人でしている。





「これは…?」



 杏里がマグカップを指した。




「…コーヒーだけど」

「飲み物?」

「あぁ」



 コーヒーも知らないのか…?