溺愛男子


「お連れの方は向こうで話があるので…」

「あ、はい…」


 琉は先生と看護婦さんと一緒に病室を出て行った。



 私はベッドの上から見える外の景色を眺める。





 未だに自分に何が起こったのかいまいち把握できていない。




 ただ分かるのは胸が壊れそうに痛い。





 足と頭も痛いけど、胸のほうが痛かった。




 ―――コンコンッ




 部屋をノックする音が聞こえて返事をすると思いだしたくもない人が入ってきた。






「杏里」

「……な…んで…」

「お見舞いに来たんだよ。大丈夫?」

「…て……帰って!!!!」




 部屋に響き渡る私の叫び声。



 悲鳴にも聞こえそうだ。