溺愛男子


 ―――――――――………





「いッ…」

「杏!?」




 薬品の匂いに白い天井。




 ……ここは…病院?



 見覚えのあるシルエットが私を覗きこんだ。




「……」

「目、覚めたか!?」




 急いでナースコールを押して私の頭を撫でる。




「…どうした?」

「………私、なんで…こんなところに?」




 ゆっくりと体を起こすと頭に激痛が走り頭を押さえる。





 頭には包帯が巻かれている感触がする。





「杏…アパートの窓から落ちてったんだよ。下に木があってクッションになって助かったんだ」



 助かったとは言っても右足首は骨折。



 頭も出血がひどかったらしい。