溺愛男子


 調子に乗ってもっと質問してみる。




「…彼氏はいたことある?」

「……あるよ」

「どんな奴?」

「…最低な人。私のカラダ目当てだった人…」




 小さな声でそういった杏里。




「…杏、杏って…いつも笑顔だったのに、中2の時に…襲われて…」




 少しだけ肩を震わせる杏里。





 怖かっただろう…。






「…杏」

「…りゅ、琉…?」

「…俺も杏って呼んでいい?」

「なんで…」




 明らかに動揺してる杏里。



 嫌だったかな。



 だけどさ、せっかく可愛い名前なんだから。


「…俺が嫌な記憶を塗り替えてやるよ」




 出来るだけ杏って呼ぶから。





 …元カレは全部忘れて…、俺のほうを見て。