溺愛男子


「…琉は我慢して私に合わせてるの…?」

「違うから…」



 いつの間にか周りは静かに体育館を出ていて、残っているのは雪と島田と俺達。




「…杏ちゃん…」

「真弥もそう思ってるの?」

「思ってないよ?」



 島田も否定をするけど、聞いていないのか下を向いたまま。




 杏里は小さな声でいった。





「…私はどこにいても嫌われるのかな…」



 何を言ってるんだろうか。





 …きっと泣いてる。




「杏里」

「…やっぱり私なんか…あの人のところに残っていたほうが良かったのかな…」




 あの人…?




 だけど、それより…杏里がおかしい。





 俺たちの話を全く聞こうとせず1人でポツリポツリと話してる。