「もうすぐ、体育祭だよ?」

だんだん、夏に近づいてくる5月。


そんな月に、体育祭がある。


「オレは不良だ。絶対ェ、出ねェよ」

「えー? 出ようよ、体育祭!」

「っせェな。黙んねェと、口、塞ぐぞ」

今まで寝転がっていた葉山君が、起き上がってこっちを見る。


「……はいはい、そこの2人。もうすぐ、昼休み、終わるよ」

「え?」

いきなり、聞こえてきた声は、生徒会長だった。


「ンだよ、宮城。邪魔すんな」

「邪魔すんなって……。風紀を乱すお前に言われたくないよ」

生徒会は風紀も取り締まっている。