「え……?」

動揺して、言葉が続かない。

そう言えば、私のこと5歳の時から知ってるって……

私は記憶に無いけど、会ったことがある……?


「ごめん。覚えてないよな……」

「待って。いつ、何処で会ったことがあるの?」

「う~ん、教えてあげようと思ったけど、今日はもう終わりな。」


そう言って、安曇は教室を出ようとした。


「ちょっと!教えてよ!!」

「さっきサービスしただろ?……自分で思い出してほしいな。」


安曇は教室を出ていった。

私は追いかけたが、一陣の風が吹いたと同時に安曇の姿はなかった。

どうやら、妖力を使って消えたらしい。



安曇 陵………。

アイツは私のどこまで知っているの?


だけど、たぶん最後に言った言葉が安曇の本心なんだろうな……。