「No.2」

省吾が叫ぶと、BMWのトランクが自動的に開き、中から一振りの日本刀が彼の手元へと射出される。

片手でそれを受け取った省吾は、スラリと抜刀し。

「ま、待て!」

首を刎ねられる前に、工作員は叫んだ。

「あんたに探し出して欲しい奴がいるんだ!」

「…人探しならどうして始めからそう言わない?」

「強引に従わせるつもりだったんだ…だがアンタに腕ずくは無理だって事はよくわかった…」

「…フン」

省吾は刀を納刀する。

「話だけは聞いてやる」