朝。

私は夢斗と一緒に会社に向かった。

部署が違う私たちは、

会社の入り口で、別れた。


私の部署は、人事課。

部屋の中に入ると、

未来が早足でやってきた。


「どうしたの?そんなに慌てて」


私の声に、急にヒソヒソ声で

話しだした。


「今、うちの社長がここにいるのよ」



「…だからって、

何でそんなにヒソヒソ声なのよ?」



「夢帆に用があるんだって」


「…私に?」

ただの事務員の私に、

社長直々に、何の用なのかな・・・