「何を言い出すかと思えば」

笑いながら、

私の方に近寄る北斗君。

「私は、北斗君とは、

恋することなんてできない。

私に必要なのは、夢斗だけよ」

・・・

「それを決めるのは、この僕です」

・・・

そう言って私を抱き寄せた。

・・・

「オレの夢帆に触れるな」


そう言ったのは、夢斗だった。

「夢斗」

「夢帆を離せ」

「今夜は、夢帆さんを奪いに来ました」

そう言って、夢斗に微笑んだ北斗君。

・・・

「北斗、君は知ってるのか?

王の妃を略奪した時の、罰の事を?」

・・・罰?

何のこと?

「もちろん、わかっています。

でも、この世界からいなくなれば、

その罪は、罪にならない」