そして迎えた出産。

・・・

そこは、

異世界も、人間世界も、

同じなようで、

陣痛に耐え、

元気な女の子が生まれた。

・・・

「よく頑張ってくれましたね。

透けるように白い肌の、

可愛い女の子です」

・・・

赤ちゃんを抱き上げて、

夢斗が微笑んだ。

・・・

「夢斗も、パパね。

この子の名前はどうするの?」


「色々考えてはいたんですが、

二人の夢の字を取って、

『夢乃』とはどうでしょうか?」

寝ている赤ちゃんを見つめ、

頭を優しく撫でながら、

夢斗が言った。


「可愛い名前。

夢斗が決めてくれたその名前に、

しましょう」