目を開けると、

ここは私と、聖夜だけの空間。

・・・

また逆戻りしてしまった・・・


「夢斗と二人で何してたんですか?」


私を抱きしめたまま、

耳元で呟いた聖夜。


・・・

あの空間の出来事は、

見ることができなかったようだ。



「特に、何も」


「私の目の届くところにいてください」


「・・・怖いの?」


「そうです・・・

夢帆が私から離れていってしまうのは、

自分が死ぬより怖い」


「そんなに私の事が大事?」

「もちろんです・・・

私が愛したただ一人の人ですから」