しかし、やっぱりこの足じゃ……。
ココの所に向かう事が出来ないって事はココが来るのを待たなきゃいけないって事だし、普通に怪我がダサくて情けない。

俺は誰かが喋る輪の中に入る事も出来ず、当然だけど三年にもなって裏方しか出来ない人間に近付いてきてくれる人なんていなくて、仕方無いから一人で寂しくコーラを飲んでいた。
……こんな事なら、捻挫を理由に打ち上げに参加しなけりゃ良かったなぁ。
一人でコーラを飲む事なら、家でも出来るっての。


「よぉ浩太、お疲れさん」

「……雄一」


顔を上げると雄一が居て、俺の前の椅子に座る。
俺は雄一を見てからコーラを啜って、また雄一を見た。


「…随分と寂しくコーラ飲んでるな」

「捻挫してるから、立ち上がりたくないんだよ」

「……そうだよ、捻挫。大丈夫なのか?」

「今でも動かすと痛むけど、随分楽にはなったよ」

「…そっか。じゃあ、打ち上げなんだし浩太も楽しめよ。そんなに寂しかったら、コーラの炭酸だって抜けちまうぞ」

「コーラの炭酸は、寂しさでは抜けないと思うが」





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