青々と生い茂る葉。 太くて固い幹。 そして、その周りに漂う光り輝く死人の魂達。 夏の昼間なのに、その光景は驚くほど幻想的で。 「……………これが霊樹」 あたしは神無ちゃんに紹介しながら、自分も見入ってしまった。 正直言うと……この霊樹が数日後に倒れるなんて信じられない。 そう思いながら、聞いてみる。 「この霊樹って、何で作られてるのか知ってる?」 「あ、………知らない」 あたしの問い掛けに、慌てて返事をする神無ちゃん。