バスルームのドアを閉め、 前髪をグシャッ、と乱暴に かき上げた。 「 ・・・・何を、やってるんだ・・・ 」 彼女は俺なんかは見ていない。 そんなことは知っている。 ただ、触れることで、彼女に 少しでも自分を刻み込みたい。 着替えを用意しながら、 やっぱり俺は溜息を吐いていた。