「沖野先生……私に用事って、なんですか?」 「えっ?」 あれっ? 今、俺達の事を話していたんだよな? そう思ってから、ハッとした。 美雪が言っているのは、違う。 『沖野先生』って言ったんだ。 俺はここに来た理由を思い出した。 本当は、伊藤と佐伯は一緒だったのに美雪が傍に居なかったから、何気なく『東野は?』と訊いたのが発端。 それで、章弘に呼び出されたと聞いて、2人を探したんだ。