美雪の様子が気になって、チラッと見ると、美雪はなんだか泣きそうな表情をしていた。 『何があった?』 なんて、訊かなくても分かる。 「もしかしたら……邪魔したのかな?」 俺は章弘を見てそう言った。 部活の時、たまに思っていたんだ……『もしかしたら、こいつは美雪が好きなのか?』って。 けど、それは真佐志の態度とも似ていて、『兄貴的存在』としてなのか微妙だったから、いつの間にかそう思うようにしていた。 でも……。 違っていたんだな。