そして優しい~番外編~


ん~……俺って、やっぱりヤキモチ妬きなのか?

みんな、『義理チョコ』って分かっている筈なのに、一部の男子が満面の笑みで喜んでいる姿を思い出して、ちょっとムッとした。



でも。

その時とは違う大きさとラッピングに、思わずクスッと笑った。



「今日の部活の時にみんなに渡したのと、違うな」

美雪の口から『本命チョコ』と言う言葉が聞きたくて、わざとそう言ってみた。



「だって、あれはお礼のチョコクッキーだもん。これは……」



その続きが聞きたいのに、美雪はそこまで言うと、急に黙り込んだ。