「今日、学校へ行く前に、僚二の家に行って来た」
えっ? なんで、美雪が僚二の家に?
俺は、更に訳が分からなくなっていた。
でも、美雪は俺の心の声が聞こえたかのように、説明してくれた。
「毎年、バレンタインのチョコを持って行ってたの……でも、いつも直接おばさん達に会う勇気が無くて、ポストに入れて帰って来てた」
……ああ、本当に、おまえって……。
きっと、おばさん達が美雪の事を責めていないのは、美雪自身分かっている。
でも……僚二が居なくなった原因が自分にあると思い続けていた美雪にとっては、おばさん達に会うのは罪悪感があったんだろうなぁ。

