そして優しい~番外編~


美雪をジーっと見た。



真っ赤な目、ウルウルした瞳、濡れたまつ毛。



胸がギュッと苦しくなった。



本当に『後で』大丈夫なのか?

どう見たって、『後で』なんて……無理だろ?



「でも」



俺が美雪にそう声を書けた時、自転車で校門を入って来た新井の姿に気付き、続きが言えなくなった。