「はぁ」 俺は思わずため息を吐きながら、美雪から顔を離した。 抱き締められていた事は、もういい。 だけど。 「ちょっと制服の上着だけ脱いで」 他の男の香りがするのは、我慢できない。 俺は右手を差し出してそう言った。 「えっ?」 章弘の香りに気付いていない美雪は、不思議そうに首を傾げた。