二人の王子さま




「・・・じゃあ、この本もあたしみたいに突然ここにやってきたの・・・かな・・・」




それを遊馬さんが拾ってくれた。




あたしと同じだ。






「・・・帆香が帰れるまで、ここで好きなだけ暮らすといい。
本もたくさんあるから、暇もしないだろう」




肩に手が乗る。



気を使ってくれたのかな。







「ありがとう・・・遊馬さん」