二人の王子さま




「いけません父上。帆香は俺の恋人なのです」

あたしの肩を抱く遊馬さん。




「遊馬、俺に何年女が居ないか知っているだろう?」


あたしの手を取るお父さん・・・




「知っていますが帆香は私のです」



「なんだ遊馬、そんなに惚れているのか・・・」




「でなければここに連れて来ません」




「帆香、遊馬が留守の時は俺の相手をしなさい」


「父上」





「こんなに可愛い娘、滅多に会えるものではない。遊馬の恋人でなかったらすぐにモノにしているわ」