「パース。それに大丈夫よ、わたしなら。そういうの、効かないこと知ってるでしょう?」

わたしの言葉で、二人は黙ってしまった。

思い当たることが、多過ぎるほどあるからだ。

わたしは今まで、摩訶不思議なことに巻き込まれたことがない。

クラスで交霊術が流行った時も、わたしがしても何も起こらなかった。

それはコックリさんやエンジェルさん、キューピットさんなど。

一切何も無かった。

またクラスメート達と心霊現象の起きる場所に行っても平気だったし、写真を撮っても何も映らなかった。

つまり、そういう現象を完璧にスルーする体質だった。

ゆえに友達はみな、そういうことにわたしを付き合せないようになったのは言うまでもないこと。

「まあ…ね。美夜なら大丈夫かも」

「でも用心はしときなよ」

「はいはい」

気だるく返事をしたわたしだったが、すでに巻き込まれている自信はあった。