「奢りますよ」

奢りは魅力的だが愛想振るのに限界ってのもある。

「じゃあ、次回お願いします」

納得言ってないのか、なかなかレジから離れようとしない。

「すみません、お客さん閉店時間です」

こことばかりに救世主のように現れる奥村くん。
客も奥村くんには素直に聞いて帰って行った。

「いや、助かった」

「前に言いましたよね。
お忘れですか?」

ほいほい知らない人に着いていくなって話。

「怒んなって」