自由になった私は、住むところや、職場を探した。

特にこれがいいとかの希望もない。


すぐに住む場所も、職場も見付かった私はそこで暫く生活していた。


それから、ずっとずっと気になっていた伊織へと連絡を取る。



伊織だけが気がかりだった。
でも、私が落ち着くまでは会うのを控えようと思っていたから。



緊張しながら、伊織へメールを送る。

伊織は。



元気にしているかな。



伊織と何度かメールをしていた時、私はふと社長に手紙を書こうとレターセットを購入した。



社長の名前は、西園寺康博さん。

バイトを終えた後、自宅に帰宅すると私は康博さん宛に手紙を書く。



なんせ、手紙なんか書くの久しぶりだ。


それに康博さんとはメールだってあまりしていなかった。





………何を書けばいいのだろう。

書こうと意気込んだまではいいけど、何て書いたらいいか…わからない。



とりあえず。



冒頭は、元気ですか?かな。
…………おかしい…?


刑務所なのに元気なのも、変か。



私はまた頭をひねる。