腹黒剣士に惚れました。


ー鈴羽sideー

あの後私は沖田さんと自室へ戻り、先刻の話をしていた。
沖田さんはいつになく張り詰めた面持ちでいる。

そんな中私には気になっていることがあった。

“何かが思い出せない”

私は先刻、あの男が捕縛されて来てからというもの、
何かを忘れているような気がしてならなかった。