確かまだホームルームが始まったばかりだった。

なのにも関わらず、もう学校を出ようとしている。


行く宛などないのに…。

家に帰るわけにはいかないし。

しょうがないや、屋上で暇でも潰そう。



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屋上に着いた。


清々しい風があたしの頬を撫でてくれる。

気持ちいいっ♡


眺めもいいし、ここなら眠られるな。


かくっと床に膝をつくとそのままあたしはうつ伏せ寝した。


夢と現実をさまよっている時、ふと不登校生徒のことを思い出した。


何でだろうね。


多分あたしの今の顔はしかめっ面。


だって、全クリじゃなかったから。


1人いた。


不登校生徒だろうが何だろうがこのクラスにいる男子ならばあたしの攻略対象なのだ。


勿論、その男子だってクリアしなければ全クリにはならない。

でもあたしに落とせない男などいない。きっとあたしにはできるはず。

いつしか暇潰しに始めたゲームにあたしは闘志を燃やしていた。


それが原因であんな奴に出会ってしまったのは言うまでもない、かなり後の話だ。