あたしと王子とバカ




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「なのに結婚しちゃったのよね~。」



さくらさんはふふっと微笑んだ。



そんな印象が悪かったのに結婚したなんて不思議。



「人生何があるかわからないわよね。」



正にその通りだ。



あたしだって桂史に裏切られるなんてこれっぽっちも思っていなかった。



このまま一緒にいられると思っていたのに...



「夏奈美ちゃんは彼氏いるんでしょ?」



「あっ、はい。」



きっとさくらさんも庄司君から話を聞いているのだろう。



桃山さんだけじゃなくてさくらさんとも親しげだったし。



「庄司君はいい子だからオススメしたいけど、夏奈美ちゃんがしたいようにすれば良いと思うよ。」



「...そうですね。」



あたしがしたいようにする。



それはどういう選択をすれば良いのだろう...



「明日悠太君試合で予定ないからデートしよう!」



ゲストルームに案内された時、さくらさんにそう言われた。