あたしと王子とバカ

「明日までには荷物をまとめて出て行って下さいね。」



最後に満面の笑みを残してドアを思い切り閉めた。




あたしんちなのに出て行くのは腑に落ちないけれど、今のあたしはバカの顔を見たくなんてなかった。



今日は月子の所にでも泊めて貰おう。



プルルルルル...



何度もコールするが、出る気配がない。



そう言えば今日は本命の御曹司君とデートだって言っていたっけ。



やっぱり私はタイミングが悪い。



それが更に続き他の友達にあたっても連絡がつかなかったり、断られてしまう。



ホテルに行こうかと思ったけれど、あえてマンガ喫茶に行くことを選んだ。



ホテルなんてシーンとしている所に行ったら余計なことばかり考えてしまいそうだから。



気を紛らわすにはマンガ喫茶の方が良い。



この周辺にはいたくないし、マンガ喫茶もないから電車に乗り込む。



あの駅の近くならマンガ喫茶があったはず。



『次は桜町~』