蒼い月夜が訪れるたびに思ってた。
ママの笑顔はお月様のように優しくて愛に溢れているって。
いつもその優しい姿を見せてくれるお月様に、私は「愛」すら感じていた。
ママと同じだって。
でも、月は遠く。
ほんとはすごく遠く、手の届かないところにあって。
大人に近づくにつれて、月はもっと近くで見たなら、違う姿をしているんじゃないかって思うようになった。
ママ。
ママが時々、何かを語りかけるように月を見上げていたこと、知ってたよ。
そんな時はなぜか、月に激しく嫉妬したの。
ママの愛は私とパパだけのものじゃないの?
空に浮かぶ月に、私は言い知れぬ不安を覚えるようになっていた。
その頃からだろうか。
私は何度も「彼」の夢を見るようになった。
蒼い月夜に、蒼の髪をなびかせて佇む少年。
私の中で彼は「月」そのもの。
彼がママを連れ去ってしまうんじゃないだろうか。
そんな不安が頭をもたげる。
私には見えるの。
ママが「サヨナラ」と言って去っていく姿が。
ママ、行かないで!!
どこにも行かないで!!
「ママ!!」
ママの笑顔はお月様のように優しくて愛に溢れているって。
いつもその優しい姿を見せてくれるお月様に、私は「愛」すら感じていた。
ママと同じだって。
でも、月は遠く。
ほんとはすごく遠く、手の届かないところにあって。
大人に近づくにつれて、月はもっと近くで見たなら、違う姿をしているんじゃないかって思うようになった。
ママ。
ママが時々、何かを語りかけるように月を見上げていたこと、知ってたよ。
そんな時はなぜか、月に激しく嫉妬したの。
ママの愛は私とパパだけのものじゃないの?
空に浮かぶ月に、私は言い知れぬ不安を覚えるようになっていた。
その頃からだろうか。
私は何度も「彼」の夢を見るようになった。
蒼い月夜に、蒼の髪をなびかせて佇む少年。
私の中で彼は「月」そのもの。
彼がママを連れ去ってしまうんじゃないだろうか。
そんな不安が頭をもたげる。
私には見えるの。
ママが「サヨナラ」と言って去っていく姿が。
ママ、行かないで!!
どこにも行かないで!!
「ママ!!」