なんか、僕飽きちゃった。
もう、捕縛しちゃおっかな?

?「…………(ピクッ)」

少し肩が揺れた瞬間、その人の纏う空気が変わった。

言葉では、表しにくいけど
殺気のような威圧のような…。
何か分からないけど
寒くて凍えるような空気。


?「…………(ニタァ)」


俯いていた顔をあげると
美しい弧を描き笑った。


それからは速かった。
風を切るように刀を走らせ、次々と斬っていった。

桜吹雪が舞う中で踊るように斬る姿は、怖れる程美しい、まるで修羅のよう…。


『貴様はコレに害なす者か?』


自分のことを“コレ”と呼ぶなんて、可笑しな人だな。


沖「さぁ?あなたが、大人しく僕についてきてくれるなら、僕も刀は抜きたくない…。」