桜星サンセット

日に日にアンを見に来る生徒は増えていった。

「アンちゃーーん、おはよーー」

全然知らない人が声を掛けてくる。

アンは慣れた様子で微笑み返したり、手を振ったりして、嫌そうでも嬉しそうでもなかった。

休み時間に呼び出される事もしょっちゅうだ。

告白されたり、アドレス渡されたり、花束を贈ってくる人までいた。

「アンちゃんぜーんぶ断ってるらしいよ。フラれたって男子何人もいる」

奈々ちゃんが言った。

「お姉ちゃんの情報では、生徒会長がアンちゃんの事お気に入りで、がんばってるらしいよ」

舞ちゃんが興奮気味に言った。

「えー、じゃあつきあうのあの二人?いいなー、生徒会長カッコいいし、頭も良くてスポーツも出来て性格も良いらしいよ」

「お似合いだねー。付き合えばいいのに」

そこに呼び出しからアンが戻ってきた。