私達は並んで歩き出した。

意外と背が高い。

165センチはあるかな?

「私、アン。白井アン。よろしくね」

「あ、私は、青木康子。よろしくお願いします。白井さん」

横に並んだ事でやっとまともに話せた。

「アンでいいよ。あ、でもひらがなじゃなくて、カタカナのアンだよ。発音間違えないでね」

「え?発音って。カタカナだと違うの?」

「違うよーー。あん、と、アン。ねっ?」

ねって、もう、ホントかわいい。

力が抜けるほどかわいい。

正直、ひらがなもカタカナも違わない。

でも、その、ねっ?に負けた。

うん、違う、違う、多分。

「じゃあ、私もコウって呼んで。ほんとはやすこだけど、なんかおばさんっぽくて嫌いなの。カタカナのコウで」

「OK!!」

友達が出来た。

それもこんなにとびっきりにかわいい子。