あーあ、ひどいなー。

「かわいい」

隣でクスッと笑って言った。

ど、どこが?

恋をするって恐ろしい。

大丈夫かー?アン。

その後もさっぱり理解できないまま劇は終わった。

やっぱりコウスケは一度も出てこなかった。

「この後、たかし君が案内してくれるんだよね?」

「えっ?何も言ってないけど」

「何もって・・・。私達が来ることは知ってるんだよね?」

「・・・知らない」

はっ?あんなにいつもしっかりしてるのに、自分の事になるとこれだ。

「じゃあ、とりあえずたかし君にメールして、どっかで会えるようにして」

「はい」

素直な返事。