桜星サンセット

文化祭まで1週間を切った。

ワクワク感が大きくなるにつれて、寂しさも感じ始めていた。

文化祭が始まったらこの準備は終わる。

こんな風に先輩達と集まって一つの物を作ることが出来なくなる。

それが寂しくて切ない。

「どうした?疲れた?」

気が付くと加藤先輩の顔が目の前にあった。

「いいえ、そんな事ないです」

あまりの近さに思わず後ずさりをした。

「そっ。じゃ、これあげる」

私の頬に手を近づけた。

先輩の手ではない何かが頬に当たりそのまま張り付いた。