LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

『あ、もしもしナル?』



「歩ちゃん――ッ?!」



相手が予想外にも、歩ちゃんだった。

今まで面会に行かない限り、歩ちゃんとは話せない。

…なのに、急にどうして?



『ナルと彼氏さんにお願いがあるんだけど、彼氏さん居る?』



「まだ残業で居ないよ。どうかした?」



『内緒!彼氏さんが帰って来たら、病院に電話して?繋いで貰えるように頼むから!』



「わ、わかった」



『よろしくね』



一体、何だろう。

海斗さんも一緒だなんて、気になる。

…早く帰って来ないかなー…。