LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

ワイシャツとハンカチにはアイロンを掛ける。

使われていなかったアイロン。

クリーニングにいくら賭けて来たんだろう。



「…私はケチか」



自分で自分を突っ込み、畳んだモノをクローゼットにしまう。

残業って、何時までだろうか。

帰って来る前にメールをくれるみたいだけど、まだ連絡はなし。

お風呂を準備し、暇潰しにおつまみとして、だし巻き卵を作る。

ーーブーッブーッ

…海斗さん?

出来たのを切り分けてると、キッチンカウンターに置いてた携帯が震えた。



「…はい、稲垣です」



しかし、電話は公衆電話からだった。