LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

「頭を上げて下さい。義理ですが、妹を助けて頂いただけで充分ですから。それに、きっと僕はお2人より年下なんで、堅苦しいのは、止めませんか?」



…言われてみれば、若い。

他にも救急の待合室には患者や付き添い者が居て、成美を芽ちゃんと下川さんに任せ、誠之介さんと喫煙所へ行く事になった。



「仕事が詰まってて、アパートに行けずに、香椎さんに嫌な思いをさせましたね」



「歩美さん、でしたか。毎日、付き添いを?」



「はい。アパートに衣服だけ置いてますが、寝泊まりは病室です。成美ちゃんも心配ですが、時間は止まらないので」



病棟を見上げる誠之介さん。

微笑みに、悲しみが溢れてる。