LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

「何、そんな顔して。ニヤけちゃって怪しいわよ?(笑)」



杏に温くなったミルクを与えてると、芽が戻って来た。

花に興味のない海斗に写真を見せながら、自身は寄って来た永斗を抱き上げ、膝に座らせた。



「別に、ニヤけてはないよっ。
ただ、ちょっとね……(笑)」



芽には教えてあげるわけがない。

授乳枕がなくとも、杏を抱き抱える力は十分にある。

家族を愛して行く自信も。

恋、愛がここまで私を変えてくれたんだ。

マイナス思考だった私を。

最低でも良いからと、海斗と生きる道を選んで良かった。

これからも、よろしくね――…。



          END