LOVE OF DISTINY〜最低で構わないから〜【完】

「…間が悪いだろよー;;」



「仕方ないね;;」



杏を抱き、オムツを確認するも、濡れた様子はない。

お腹が空いてるらしく、写真に夢中で離れて行った芽の鞄から、ミルクのキューブが入った哺乳瓶と、水筒を出す。

海斗に作って貰う中、杏を泣き止ませる。



「ねぇ…?」



「どうした?」



「ありがとう、いつも」



「…馬ー鹿(笑)」



海斗が幸せをくれるから、過去にすがりそうになっても、現実の楽しさを教えてくれて、感謝してる。

昨日でも明日でもなく、今日の楽しさを。

無理に頑張って、生きなくても良いと。

今日がないと、明日はないんだから。